「なんだか足の指が痛い…」と思って見てみたら、爪の下が赤黒くにじんでる。これ、もしかして内出血…?
サイズの合わない靴が原因で起こる「爪下血腫(そうかけっしゅ)」は見た目よりも厄介なことも。今回はその原因と正しい対処法、再発を防ぐための靴選びまでわかりやすく解説します!
爪の下が赤くなるのはなぜ?「爪下血腫」とは
足の爪の下が赤や黒っぽくにじんでいる。
そんなときに考えられるのが「爪下血腫(そうかけっしゅ)」という状態です。これは、爪の下の毛細血管が損傷して出血し、血がたまってしまうことによって起こります。
原因として多いのは、物理的な圧迫や衝撃。強くぶつけたときだけでなく、サイズの合わない靴で長時間歩いたり走ったりするだけでも、じわじわとダメージがたまり血がにじむことがあります。
見た目の特徴としては
- 爪の下が赤〜黒く変色する。
- 圧迫すると痛みが出る場合も。
- 爪が浮いてくる、または変形することもある。
痛みの有無や血のたまり具合によっては特別な治療が必要ないこともありますが、放っておくと爪がはがれてしまう場合も。見た目がちょっと気になるだけと思って軽く見ていると、後で地味に困ることになるかもしれないんですね。
主な原因は“靴”!サイズの合わない靴が招くダメージ
爪下血腫の原因として多いのが、サイズの合わない靴による繰り返しの圧迫です。特に「つま先が当たってるかも?」と思いながら無理して履いている靴、思い当たる節はありませんか?
以下のようなケースは、指先に負担がかかりやすくなります。
- つま先が細いパンプスや革靴
- きつめのスニーカーで長時間歩く
- ヒール靴で指先が前に滑る
- 新しい靴で“慣らし期間”なしに履いた
足は1日のうちでもむくみによってサイズが変化しますし、夕方になると0.5cm以上大きくなる人も少なくありません。朝試着して「ピッタリ!」と思っても、夕方にはキツキツなんてことも。
また、靴の中で足が前後に動くようなゆるいサイズでも、繰り返し爪が打ちつけられてダメージが蓄積する可能性があります。「ちょっと違和感あるけど、まあ大丈夫でしょ」と履き続けた結果が、爪下の内出血につながってしまうわけです。
症状別・正しい対処法
爪下血腫になってしまったら、焦らず症状に応じた対応を取ることが大切です。自己判断でいじってしまうと、かえって悪化することもあるので注意しましょう。
軽度(痛みがない/見た目だけ変色)
- 基本的に自然治癒を待つ方向でOK。
- 清潔を保ちながら、圧迫や刺激を避ける。
- 靴は指先に負担のかからないものを選ぶ(サンダルやスリッパが楽)。
- 爪の変色は徐々に上に移動し、数か月で自然に元に戻ることが多い。
中〜重度(痛みが強い/血がたまっている感覚がある)
- 爪の下に血が溜まり、ズキズキとした圧迫痛が続く場合は病院へ。
- 皮膚科・整形外科で、専用の処置(穿刺)により血を抜くことがあります。
- 血抜きは見た目より簡単で、痛みがすぐ軽減することも。
絶対NGなこと
- 自分で針などを使って穴を開けるのは危険!
- 感染症のリスクが高まります。
- 爪を無理にはがす・切りすぎるのもNG。
- 見た目が気になっても、自然に剥がれるまでは無理に触らないのが鉄則です。
小さなトラブルに見えても、悪化すると靴を履くだけで激痛が走ることも。早めの対応と無理をしないことが、痛みを長引かせないコツです。
自然に治るまでどれくらい?治る過程と注意点
軽度の爪下血腫であれば、特別な処置をしなくても自然に治るケースがほとんどです。ただし、治るまでには少し時間がかかることも。ここではその経過と注意点を見ていきましょう。
爪が生え変わるスピード
足の爪は、1か月に約1〜2mmほど伸びるとされています。血がたまった部分が完全に消えるには、数か月〜半年程度かかることもあります。爪全体が変色していた場合は、さらに長くかかることも。
爪がはがれることもある?
ダメージが大きかった場合や血のたまりが深かった場合、爪が徐々に浮いてきて最終的にはがれることもあります。驚くかもしれませんが、これは身体の自然な排出反応。新しい爪が下から育っていれば、いずれ元どおりになります。
ポイントは無理に引っ張ったり切ったりしないこと。自然に任せるのが一番です。
治癒中に気をつけたいこと
- 衝撃を与えない(ぶつけたり、窮屈な靴を履かない)
- 通気性を確保して清潔に保つ
- 爪が浮いているときはテープや保護パッドでカバーしておくと安全
「爪が赤くなった!どうしよう!」と慌てる前に、まずは経過を観察することが大切。そして、不安な場合は皮膚科などの専門医に相談するのが安心です。
再発を防ぐためにできること──靴選びと足のケア
爪のトラブルを防ぐうえで靴選びは非常に重要です。おしゃれさやデザインに目が行きがちですが、まずチェックすべきは「フィット感」。特につま先の圧迫が起きない靴を選ぶことが大前提です。
正しいサイズの見極め方
足の長さだけでなく、足幅(ワイズ)も確認しましょう。店舗でのフィッティング時には足の一番広い部分と靴の幅が合っているかチェックするのがコツ。夕方以降は足がむくみやすいため、その時間帯の試着が最適です。
歩く日こそ“靴下&インソール”に気を配る
クッション性のある靴下やインソールを活用すると、つま先への衝撃を軽減できます。とくに通勤や旅行など、長時間歩く予定がある日は意識して選びたいポイント。
履き慣らしも忘れずに
新しい靴をいきなり本番で使うのは避けましょう。数回に分けて短時間ずつ履き、足を慣らしていくと安心です。
少しの心がけで足先へのダメージはぐっと減らせます。快適さと健康を両立させるには、“自分の足に合った靴”を丁寧に選ぶ姿勢が大切です。
まとめ
足の爪に赤黒いにじみが現れたら、それは靴による圧迫が原因かもしれません。爪下血腫は見た目以上に負担のかかるトラブルで、痛みの強さによっては医療機関での処置が必要になることも。
違和感を覚えたら無理をせず、早めのケアが肝心です。足に合った靴を選ぶだけでも予防効果は高く、少しの工夫で快適な歩行につながります。足元の小さなサインを見逃さず、大切に扱っていきましょう。
住民の声